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:重複
:too long
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MAICO_support
OUTLINE 2010年ラジオの旅 アンドロイド・アナ MAICO-2010
Welcome to 2010!
2010年 放送業界は第4次メディアラッシュと呼ばれる過酷なシェアの争奪戦にさらされていた。
その中で、AMラジオ局であるニッポン放送は、無謀とも希望とも言われる試みとして、アンドロイドアナウンサーMAICOを、ヤングタイムの番組パーソナリティに起用する。
そして、時は2011年3月。高度な感染力を持つコンピュータウイルスが、突如猛威をふるい、あらゆる都市機能がパニックに陥る。
なんと、ウィルスは、MAICOにも感染していた。MAICOは、いずれ訪れる機能停止の事実を知り、自分を見失う。
衝撃の日から数日後、赤井はMAICOのアナウンサー業務謹慎の免除を提案する。しかし、マスダマスは、MAICOのパーソナリティー復帰に対し、あきらめの言葉を口にした。
MAICO・ハローグッバイ3(2011/3/6 10:00放送開始分)
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LOCATION 35.618948,139.770936,船
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[ON AIR]
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MAICO_support
(※MAICOのツイートは、実在の人物・団体とは一切関係ありません。)
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MAICO_support
ナレーション:2010年ラジオの旅 アンドロイド・アナ MAICO-2010
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オープニングナレーション・山本元気:Welcome to 2010!
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MAICO_support
ナレーション:2010年 放送業界は第4次メディアラッシュと呼ばれる過酷なシェアの争奪戦にさらされていた。
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MAICO_support
ナレーション:その中で、AMラジオ局であるニッポン放送は、無謀とも希望とも言われる試みとして、アンドロイドアナウンサーMAICOを、ヤングタイムの番組パーソナリティに起用する。
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MAICO_support
ナレーション:そして、時は2011年3月。高度な感染力を持つコンピュータウイルスが、突如猛威をふるい、あらゆる都市機能がパニックに陥る。
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MAICO_support
ナレーション:なんと、ウィルスは、MAICOにも感染していた。MAICOは、いずれ訪れる機能停止の事実を知り、自分を見失う。
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MAICO_support
ナレーション:衝撃の日から数日後、赤井はMAICOのアナウンサー業務謹慎の免除を提案する。しかし、マスダマスは、MAICOのパーソナリティー復帰に対し、あきらめの言葉を口にした。
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ナレーション:「MAICO・ハローグッバイ 3」
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MAICO_support
(場面:LF制作部)
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tatsumoto_
もう、落ち着いたのか、MAICOは。
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masudamasu_
はい。……ただ、あれからも3日になりますけど、……ずっと船にこもりっきりで。
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tatsumoto_
そうか……
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tatsumoto_
マスダマス。……おまえ、後悔してるのか? MAICOに、ウイルスの件を告げたこと。
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masudamasu_
……、後悔ですか? あー、するかしないかは、MAICOが残された時間をどうするか、それを――見守ってからにします。
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tatsumoto_
……そうだな。
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masudamasu_
……局長。
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tatsumoto_
ん?
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masudamasu_
MAICO……、しばらく休暇扱いでも……
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tatsumoto_
ああ。任せる。したいようにしろ。
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masudamasu_
ありがとうございます。……実は、今朝になってあの子、ようやく口を開いて、「今まで行ったところに、もう一度行きたい」って。出会った人たちと、もう一度会いたいって。
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tatsumoto_
うん……そう思えるくらいに落ち着いたんなら、もう変なことにはならんだろ。
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masudamasu_
……ええ。
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tatsumoto_
……ウイルス汚染のタイムリミットについて、MAICOは?
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masudamasu_
……、あ、今月中には、どんなことがあっても戻ってくるように、って、そういう条件なら局長に休暇のことを話すって、……それで、MAICOも、うすうす感じたみたいで。
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tatsumoto_
そうか。
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akai_yuriko_
局長。
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tatsumoto_
ん、なんだ?
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akai_yuriko_
MAICOのこと話してたんですか?
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tatsumoto_
ああ。
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akai_yuriko_
……私、……考えたんですけど、やっぱりあの子はアナウンサーだから、あの、……残された時間、アナウンサーとして過ごすのが一番いいんじゃないかって。
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akai_yuriko_
だから、あの子のアナウンサー業務の謹慎、といてあげて、それで、……
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tatsumoto_
ああ。そんなことはもう、俺たちがどうこう言うことじゃない。
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akai_yuriko_
え?
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tatsumoto_
MAICOがしゃべりたいって言えば、いつだってしゃべらせてやるさ。
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akai_yuriko_
ほっ。
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tatsumoto_
ただ、……MAICOがそこまで自分の運命と向き合って立ちあがってくるには、もう少し時間が要りそうだ。
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akai_yuriko_
そうですか……
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masudamasu_
赤井ー。
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akai_yuriko_
はい……。
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masudamasu_
……、ありがとう。でもー、……たぶん、もう、MAICO無理なんだ。
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akai_yuriko_
無理……って?
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masudamasu_
アナウンサーも、パーソナリティーも、あの子には、もう……
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akai_yuriko_
どういうことですか?
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masudamasu_
ウイルスの汚染が進めば、MAICOの機能全体が、……それにつれて低下していくんだ。だから、……しゃべることも、いずれ、……
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akai_yuriko_
そうですか ……
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masudamasu_
うん。……もう、マイクの前には……だぶん。
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akai_yuriko_
……、じゃあ、せめて、しゃべれるうちに。私一緒にブース入りますから、それなら私、サポートできる。
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tatsumoto_
赤井。……いずれにしても、しばらくMAICOはLFに来ない。後はどんなことが起こっても、すべてMAICO自身の気持ちだ。俺たちもつらいけど、MAICOは俺達なんかより、ずっとつらいんだ。
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MAICO_support
(次ツイート 3/7 0:00)
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LOCATION 37.754235,140.459679,失踪中
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[ON AIR]
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MAICO_support
(場面:レゲエ居酒屋 オホーツク、BGM http://www.youtube.com/watch?v=oGG8gG9tEaE )
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matsuo_densuke_
そうですか……MAICOちゃん、しばらく戻らないんですね……
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masudamasu_
(酒を飲み干す)あーっ……。うん。
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matsuo_densuke_
ちゃんと戻ってきてくれるかなあ。
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masudamasu_
うん、戻ってくるよー。戻ってこなきゃ、あの子に、さよならも言えないじゃん。
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matsuo_densuke_
……、はい。
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masudamasu_
うーん。なんか、酔えないねー。
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matsuo_densuke_
……ええ。
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masudamasu_
ずいぶん飲んだのにね。
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matsuo_densuke_
…… ええ。
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masudamasu_
熱燗にでも買えようか?
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matsuo_densuke_
… …ええ。
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masudamasu_
冷たい方がいいか?
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matsuo_densuke_
……ええ。
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masudamasu_
なーに、マツ。
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matsuo_densuke_
え?
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masudamasu_
さっきから、ええ、ええ、ばっかし。
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matsuo_densuke_
ええ。……
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masudamasu_
また。
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matsuo_densuke_
この間のこと、船での。
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masudamasu_
うん。
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matsuo_densuke_
思い出しちゃって。
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masudamasu_
うん。
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matsuo_densuke_
MAICOちゃんが言ったこと、
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masudamasu_
なあに?
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matsuo_densuke_
「どうしてわたしなんか作ったんですか」って。
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masudamasu_
あ……、うん。
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matsuo_densuke_
僕、前に局長から聞いたことあるんですよ。
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masudamasu_
なにを?
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matsuo_densuke_
田所さんの事件のこと。
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masudamasu_
……。
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matsuo_densuke_
自殺したいってリスナーからの電話に、最後まで対応したかったのに……、放送時間のリミットで、結局悔いを残す結果になった……
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masudamasu_
あー……うん。
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matsuo_densuke_
そんな悲しい事件を、二度と引き起こさないラジオパーソナリティーを、マスダマスさんは、育てたかった。それがMAICOちゃんだって。
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masudamasu_
んーふふーん。……そうですよおー。
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matsuo_densuke_
この話聞いてから、ずっとそう思ってたけど、……改めて、MAICOちゃんの言葉を思い出して、
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matsuo_densuke_
……なんて言うか、……マスダマスさんがどうしてMAICOちゃんを作ったのか。ん、つまり、その、人じゃなくて、アンドロイドでなきゃいけなかったのか。
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masudamasu_
ふーん、そのことですか。……MAICOにはねー。私の2つの想いが込もってるんだ。
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masudamasu_
ひとつは、マツが局長から聞いた話の通り、ラジオパーソナリティーとしてのMAICO。リスナーと正面から向き合える心と、それをどんな状況でも実現できるテクノロジー。ラジオパーソナリティーとしてのMAICOには、無限の可能性がある。それが、……MAICOに込めた、1つ目の想い。
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matsuo_densuke_
もう、ひとつは?
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masudamasu_
MAICOはねー。……私の、妹なの。……死んだ妹の、生まれ変わり。
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masudamasu_
彼――、うん、田所さんの事件よりも、少し前だった。
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masudamasu_
事故でね、私、妹を亡くしてるの。
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masudamasu_
妹にしろ、田所――、今頃どこでどうしているのか、風の便りもない恋人にしろね。いろんなもの急になくしすぎちゃったんだ私。
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masudamasu_
青春時代に、あまりいろんなものをなくし過ぎるもんじゃないよ。なくしたものを取り戻そうと必死になっているうちに、いつの間にか20代も終わってしまったー。
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matsuo_densuke_
マスダマスさん……
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masudamasu_
……MAICOの姿。……MAICOの声。……MAICOの口ぐせ。MAICOの……MAICO、全部、妹と全部おんなじに作ったんだ。
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matsuo_densuke_
……そうだったんですか。
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masudamasu_
あたし……、馬鹿みたいだね。結局さあ、長ーい時間かけて、もう一回妹を亡くすみたいな思いしてんだよ。……馬鹿だよね私。
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masudamasu_
馬鹿でごめんね……なにやってんだろうね。……MAICOにあんな悲しい思いさせちゃって。助けてあげることもできなくて。……最低だよ。
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matsuo_densuke_
マスダマスさん。もういいですよ!
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masudamasu_
痛かったんだ。あのときMAICOに言われて。痛くて痛くて仕方なかったんだ。……聞いたでしょ? ……MAICO私に言ったこと。
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masudamasu_
「わたしなんのために生まれてきたんですか?」って。あたし、……あたし、なんにも、……なんにも、答えられなかった。
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matsuo_densuke_
それは、でも、……
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masudamasu_
「こんなことになるわたしなんか、どうして作ったんですか?」って。MAICOの口からそんなこと言わせちゃったんだよ。絶対言わせちゃいけなかった言葉言わせちゃったんだよ! 何やってんだろうね私!
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masudamasu_
私、私……ほんとう、馬鹿だよね……
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masudamasu_
……っ、……っ、……ごめん。……ちょっと弱気になっちゃってさ。知らないうちに、飲みすぎちゃったね。……マツだってつらいのに……
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masudamasu_
……、好きなんでしょ、MAICOのこと。
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matsuo_densuke_
……、え?
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masudamasu_
……見てればわかるよ。
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matsuo_densuke_
……、はい。……好きです。
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masudamasu_
いろんなときに、MAICOのこと支えてくれてさ、私……感謝してる。
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matsuo_densuke_
……えっ? それは、僕が勝手に、むしろ……
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masudamasu_
ん?
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matsuo_densuke_
逆にMAICOちゃんに教えられること、たくさんあって。
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masudamasu_
……。
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matsuo_densuke_
マスダマスさん。もう、ほんとに僕らがMAICOちゃんにしてあげられることって、何もないんですか?
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masudamasu_
……ないかもしれないし、あるかもしれない。それは、あの子がLFに戻ってきたときに、きっとわかるよ。
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matsuo_densuke_
……はい。
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masudamasu_
あとは、……もう、悔いを残さずにね、さよならって言えるように、こっちがしっかりしなきゃ。……それしかないよ。
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MAICO_support
(次回 3/31 10:00)
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